数日前にビデオデッキのメカが壊れた.
安物の VHS Hi-Fi で,東芝の ARENA, A-J3. このビデオ,再生に2倍速があり,2倍の高音で音も聞こえる. アナウンサーがはっきり発音しているような場合, 甲高いキュルキュル音でも十分に内容が聞き取れる. 情報を得たい番組や,会話を追跡しながら流し見るにはとても便利だった.
修理すると高いから,安い VHS でも買おうかと電気店に行ったら, 国内ブランドものではビクター,パナソニック,ソニーしかなく, しかも,明らかにカタログ性能低下,機種も少なく選択の余地がほとんどない. 去年か一昨年にビデオを調べたときはもっとましだったはず.
電気店の店頭に並ぶのは,DVD と HDD のビデオ機. こんなに時代が移っているとは思っていなかった. レンタルの DVD は PC の画面か,テレビとステレオにつないで見ているので, DVD プレーヤは眼中になかった. PC にキャプチャボードをさして MPEG-2 で録画することもあるが, 画質が好きになれないので,HDD レコーダも意識してこなかった. もっとも,DVD/HDD レコーダは高価なので, その金額を用意できるなら PC につぎ込んでしまうという性格も影響している.
ビデオではβが生産中止になり, デッキを入手するコストと録画内容をかんがみて,泣く泣くテープを廃棄した.
レーザーディスクも生産中止になり, 保有するソフトが DVD で発売されないようなのだが,もはや事実上諦めている.
MD はポータブルプレーヤの位置を降りつつある.
全盛を誇った VHS も黄昏の時代を迎えつつあるようである.
(2006.06.09 librarian)