はやりの言葉「下流社会」.
これは,著者,
この本は, いろいろな調査データから読み解くという形式で書かれているので, 本来は調査の数値をしっかりと読者が自力で解釈する必要があるのだが, 今回は,数値を読み飛ばして三浦氏がいいたいことを斜め読み.
漠然と感じていたことを言葉にしてくれたということですね. 読みやすい本ではないのにベストセラーになったのは, おそらく,このためでしょう.
上下軸に射影すれば上と下しかないものの, 多次元または多変量でとらえれば, 上流も中流も下流も,また別のパラメータでマッピングされるはず. どの価値観に上下をつけるかということです. もっとも,上流・中流・下流に大いに相関(または負の相関)があるという 統計処理結果が出てくるのがおちですかね.
さて, 冒頭の「下流度チェック」,12問. ほとんど当てはまりますねぇ. ははは. 下流から中流にはい上がろうとしてまた下流へ落ちていっていますね. さすがに,三浦氏のいう下流の典型例とはちょっと違いそうですが, 本質的には同じかもしれません. 生まれより少し上の階層に身を置こうとしてはみたものの, 違和感と不適応でおかしくなってしまったわけです. もうちょい上のまま維持できていたら,そこに別の快適な階層が垣間見えていたのですけどね.
上下の階層軸とは別の次元を求めて,いつか書いたとおり,戦略的方針転換中.
(2006.09.03 librarian)