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MakisimaDiary20090806 - *電波ソーラー腕時計の電池交換

目次

電波ソーラー腕時計の電池交換


カシオ,機種名: WVA-410TDJ-1AJF. 当時の保証書によると,2003年10月18日にビックカメラ本店で購入,27,930円也. 自分へのプレゼントだったんだな.

この数ヶ月,光に当ててもすぐにパワーダウン(パワーセーブモード)になってしまうようになり,この数日は,日光が当たっているとき以外動かない.

本日(2009.08.06),秋葉原のカシオテクノ(株)サービスステーションに持ち込み修理依頼. 二次電池交換,防水検査,バンドピン交換で,3,150円(税込み)の予定.

カシオの腕時計でちょっとした修理なら,近くの店や量販店に持ち込むより,秋葉原に行ったついでにカシオのサービスステーションに直接持ち込むと安くあがることがある. バンドのピン程度なら無償交換してくれたりする. というより,なんでバンドのピンが頻繁に抜けるのだろう.

ここでは10気圧防水タイプの腕時計で電池交換は 3,000 円(+税)ということになっているようだ. 通常の電池交換はカウンターの裏ですぐにやってくれるはずだが, 太陽電池タイプでは蓄電池(二次電池)交換が工場送りになってしまう. カウンターに貼ってある紙には太陽電池の場合は別途見積もりと書いてあるが,実際は料金は同じだった. ネットでパラパラと眺めると,修理扱いで電池交換3千円は安いようだ. なお,工場から直送すると800円程度送料がかかる. ふだんは1週間くらいというが,たまたまお盆休みですでに工場は休業中,いつになることやら.

その電池だが,何年でだめになるのか,カウンターで受け付けた人に聞いてみた. 端末画面を操作して調べてくれたのだが,2〜3年で寿命ということになっているらしい. 最近の製品でも大差ないようだ. 太陽電池でエコ,電池交換不要なんて幻想かもしれない. 実際には5年以上使えたのだが,ちょっとむなしい.

高容量のコンデンサーを使っているのかと思いこんでいたが,蓄電池だったとは. そりゃ,寿命がありますね.

だいたい,電池交換するのがイヤで太陽電池充電の腕時計にしたのに. 経験上,電池交換すると,その後,腕時計の性能が急激に悪化して,動かなくなる. もっとも,交換で蓋を開けたためか,ほかの部品も単に経年劣化しているからなのかは分からない.

「CASIO タフソーラー 2730*JA 取扱説明書」を帰宅後に奥の方で発見したので眺めたら, 製品仕様,使用電池:CTL1616(電池別途販売)と書いてある. もしかして,電池だけ部品取り寄せできたのだろうか. それはともかく,CTL1616 でググってみる.

データシートはでてきませんが,「パナソニック技報」に記事あり. 時計用MT系・CTL系リチウム二次電池. 要旨によると「当社は,充電式腕時計(ソーラー発電や機械式発電により,主電源二次電池へ充電を行う腕時計)の市場をターゲットに,1.5V級リチウム二次電池(MT系)を商品化し,市場への導入を果たした.さらに,近年多機能化する充電式腕時計に対応したより高電圧の2.5V級リチウム二次電池(CTL系)を開発.これらの電池は,ともに負極としてリチウムチタン酸化物を用い,正極としてMT系にはリチウムマンガン酸化物を,CTL系にはリチウムコバルト酸化物を用いたリチウム二次電池である.」 ということなのだが,内容を読んでいくと,CTL系では「正極の電位が4V以上になる」「多湿環境下…急激に劣化」「測定は,1616サイズ(直径16.0 mm,厚さ1.6 mm)の電池」といった文字が. さらに「高温多湿環境下での過充電特性」を実験していて,腕時計を太陽電池で直射日光充電というのはとてもまずいことをしているように思える. 「CTL系リチウム二次電池の放電は,約2.2 V〜2.5 Vの範囲で緩やかな傾きを持つ点が特徴である」,「負荷抵抗が20 kΩで2.0 Vまでの放電を行ったとき,約120 Wh/l の体積エネルギー密度が得られる」ということで,CTL1616の放電カーブのグラフを読むと,放電容量はおよそ 13 mAh あまりとなっている. 「充放電サイクル特性」は「2.6 Vの低電圧で充電し,その後2 kΩの定抵抗で2.0 Vまで放電するサイクルを繰り返したときの充放電サイクル特性」は「1000サイクル後においても約85%の容量を維持しており,充放電サイクル特性に優れていることがわかる」. 分かったような分からないような内容. 充電するからと太陽光で高温にしないこと,吸湿を防ぐために腕時計にそれなりの防水性能を有することが必要か.もしかしたら,低湿度環境で電池を交換するために工場送りにしているのか? 湿度が高い夏(梅雨時)に電池交換はやめておいた方がよかったようだ.

どこでも売っているリチウムコイン電池 CR1616 は公称 3 V. 大きさは同じ,電圧もほぼ同じ程度なので,たぶん使える. マクセル純正の標準価格でも210円. 腕時計の取説では「本機は,ソーラーセルから電力を二次電池へ充電する回路を備えていますので,専用の二次電池(CTL1616)以外の電池を入れると時計の破損の原因になります.専用の二次電池(CTL1616)以外の電池は絶対に入れないでください」と書いてある. 充電回路の線をパターンカットしてしまえれば問題ないような気がする. 実機の回路を読めるかどうかが問題か.

次に二次電池が劣化したら自分で蓋を開けてみよう.

追記: うちのはカシオの「タフソーラー」だが, シチズンの「エコドライブ」の場合,二次電池は10年以上もつが,メカ部の摩擦が大きくなるので6年でメンテという話しも… エコドライブの秘密 参照. なるほど.


8/25 追記:

8/13 に修理完了の電話連絡あり. お盆の休日返上だったのか,休日にかからずにやってもらえたのかはわからない. 伝票上は8/7預かり,8/7完了だから,やはり物流的にどこかに引っかかっていたのかも.

伝票(修理作業報告書)を見ると, バンドのピンは7本交換されていた(部品代無料). それを言うなら,二次電池自体も無料扱いで, 「機能検査・点検料金」で三千円(+税150). 太陽電池なのになぜ?という苦情は多いのだろう.苦肉の策かもしれない. それとも,費用のほとんどは人件費のはずだから,どんな時計の電池交換でも同じような表記か.

受取りに行って,寿命はどれくらいでしょう?と聞いたら,今度の人は日に当てて使って7〜8年ですねと言っていた. デジタルならともかくアナログで機械的損失があるし,室内で使うことが多いし,外では袖に隠れることが多いし,かなり希望的観測のような気がする.

ちなみに,修理箇所については三ヶ月保証だそうである.


(2009.08.06 - 2009.08.25)