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MakisimaDiary20060616 - *「ヨコハマ買い出し紀行」の時間の流れ

目次

「ヨコハマ買い出し紀行」の時間の流れ


(この文章ではネタを取りあげ,考察していますのでご注意)

以前,MakisimaDiary20060523 (芦奈野ひとし「ヨコハマ買い出し紀行14」(完結巻) ) で,ヨコハマ買い出し紀行が完結したことを取りあげた.

全14巻,執筆に12年. では,作品の中では何年経過しているのだろうというはなしになった.

およそ30年(プラス15年マイナス5年)くらいではないかと思う. どうだろうか.

単純に考えると, 話のはじめの方でマッキがミサゴに会い, おわりの方でその子サエッタがミサゴに会う. ミサゴにあえるこの年齢は限られているので, ほぼ同じくらいの歳になるはず. すると,この間, マッキがサエッタを生んだときの年齢と同じくらいの時間が流れている. 25歳くらいだろうか. これに,前後,何年かを足せば,作品中の経過時間が概算できる. そこで,30年くらいだろうと推測する.

第1巻から第13巻までは, 各話の描かれ方から季節の移り変わりがわかり, おそらく 11 年経過している. 第14巻では年が移っていくが,何年か特定できず, とくに最終話は経過した時間を判断する手がかりが乏しい. それでも,だいたい 30 年程度にはなりそうだ.

ただし, 小海石先生が女子高生だった頃を含めれば, 第0話より前,数十年(または半世紀以上)を足す必要がある. さらに, 完結後の書き下ろし「峠」を世界に含めれば, 何十年か,あるいは世紀の単位で足すことになる可能性は否定できない.

もう少し詳しく見ていこう.

まず, (第ゼロ話)「ヨコハマ買い出し紀行」にも, 第140話 最終回「ヨコハマ買い出し紀行」にも出てくるのが, ヨコハマのコーヒー豆のお店で「あい」と応対する人. この人もアルファさんのファンのようだが,それはさておき. 第0話では見た目,20歳くらいのお兄さん. 最終回ではマルコさんに「じいさん」と呼ばれている. よぼよぼではないが,皺も増え,確かにじいさんかもしれない. 60歳くらい(?)とすると, 40年程度時間が流れていることになる. 70歳なら50年. これは画だけで判断しているので,かなりおおざっぱ.

順に話数を追って,時間の流れがわかりそうなところを取りあげていこう.

第ゼロ話では, 季節は不明. 服装から判断するとひどく暑くも寒くもなさそうだが,やや厚着. ここを経過時間の起点とするので,とりあえず,冬くらいに仮定しておく.

第1話「鋼の香る夜」では,ガソリンスタンドの「おじさん」とタカヒロが登場する. タカヒロはこのころ,小学校中学年か高学年くらいに相当する年齢と思える. 学校に行っていない(学校がない?)ようなのではっきりしないが, 絵や様子ではそのくらいだろう. ただし,すぐあとにミサゴにあっていることから, 小学校小学年〜中学年くらいに相当する可能性も高い.

第2話「入り江のミサゴ」でミサゴが登場する. ミサゴは小網代の入り江に素っ裸で棲む女の人(?)で,若い姿のままである. 「大人を嫌うけど,子供は好き」で, 子供時代の一時期に何回か遭遇しうるという不思議な人. タカヒロはこの第2話で2回遭遇. その後,会おうと何度も入り江に行くが,対面できないままでおわる.

第3話「しましまのごろごろ」はスイカの話,このころは夏. 第ゼロ話から半年くらいか.

第6話「プレ寝正月」では初日の出を見に城ヶ島(?)に行く. 冬,1年くらい経過. 季節がはっきりしなくなったという設定とはいえ, 季節感たっぷりの話が多い.

第1巻の第7話から続く第2巻で,ココネさんが登場する. ムサシノ運送でメッセージの直接(文字通り,接触式の)配達に, 西の岬のアルファさんのところにやってくる. このとき,ココネは態度がやや硬く,アンドロイド的,ロボット的な演出がされている. ロボット間の情報通信は直接行うからいいとしても, 人間からロボットへはどうやるのか不思議だ. このときは人間のオーナーからアルファさんへのメッセージ配達だった.

第13話「鎌倉花火」. 花火といいつつロケットミサイルだが,アルファさんも浴衣姿で,おそらく夏. これで,冬(?)夏冬夏で1年半は経過.

第14話「砂の浜」. 小海石先生の病院の近くで,アルファさんが服のまま泳いでいる. コーラの瓶らしきものを拾ってくるが, この瓶はいまでも既に絶滅危惧種に近い.

第2巻のカバー見返しで,ムサシノ運送のシバちゃんとココネの会話が登場.

第3巻の第18話「古都ムサシノ」. 葉が落ちている木が多いので,秋か冬と思われる. 2年経過.

第20話「鵬(HOH)」 では, 「北の大崩れ」でアヤセとアルファさんが会い, 高々度を飛び続ける飛行機「ターポン」が登場する.

第21話「水神さま」では, さいたまの国の見沼入り江に座る白いキノコのような,人の子供のような不思議なものが登場. このころは,まだとてもめずらしく奇妙なものと認識されていたが, 作中の数十年のうちにあちこちに普通に現れることになる. ちなみに,さいたま市の見沼は,海抜ゼロメートルに近いところも多く, かつては江戸湾の入り江だったらしい.

第4巻の第24話「日々のお子達」でマッキ(真月)が登場. タカヒロより年下の女の子. 九九は覚えたのかと聞かれているので, 小学校低学年から中学年くらいに相当するだろう. 第87話から推測すると,このころ6〜7歳である. タカヒロと3歳差くらいかとも思うが,よくわからない. スイカを食べ,半袖ランニングなので,夏. 2年半経過.

第25話「遠い夏休み」で, アルファさんとココネさんが水着で二人きりの海水浴.

第26話「青のM1」では, ターポンに乗り組んでいるアルファー室長こと, アルファ7型の初代(?) A7M1 の小海石アルファさんが登場.

第28話「縁」,若き日の先生の話. 先生が大学の医学部職員のころ. 一度目の大高潮のあと,水面を飛ぶ実験機「鶚(ミサゴ)」. 今はなきザウス,「船橋のスキー場」目指して飛ぶ.

第30話「カフェ アルファ」. 扉が冬景色.3年経過. ある匿名のときどき訪れる常連さんの視点から見たカフェ・アルファ. 舗装の荒れ具合は,このころはまだ許容範囲か.

第5巻の第33話「横浜買い出し」. アルファさん:「コーヒー豆....」, 豆屋さん「あい」で,年齢不詳ながら,およそ3年ぶり.

第39話「午後の麦茶」. タカヒロとマッキの服装は夏,海遊び. 3年半経過. マッキ,ミサゴに遭遇. ミサゴから見た子供がタカヒロからマッキに移りはじめている. このころ7〜8歳

第40話「月夜見」. つくよみとは,月の神,または月のこと. 月といえば,中秋. 空飛ぶ魚カマスが群れ飛ぶ夜.

第42話「ハルトンボ」. アルファさん,お店の前でうつらうつら. 春眠暁を覚えず. 4年経過.

第6巻の第45話「みんなの船」. マッキ,初めてアルファと会う.

第49話「あついすな」. アルファさん,タカヒロ,マッキ,砂浜で海水浴. 真っ赤になっているので,夏. 4年半経過.

第50話「水の時計」. マッキ,ミサゴに遭遇. 「子供」がタカヒロからマッキに代替わりした.

第53話「先生のマーク」. 小海石先生が女子高生. スタンドのおじさんはその後輩. おそらく,これが作中のもっとも古い時代. おじさんは自転車,先生はバイクなので, それぞれ,原付の年齢制限前後くらいか. いずれにせよ,16歳くらい. 第14巻で先生はアルファさんにあとを託すようなことを言っているので, そのころ70代か80代として, この物語は60年以上にわたることになる.

第54話「武蔵野通信」. 環八 辻の茶では木の葉が舞う. 秋から冬. 5年経過.

第7巻の第56話「白い朝」. カキーンと冷えてすごい数の星の夜,霜の降りた朝. 冬はつとめて.

第59話「藍色の瞳」. 西の岬,カフェ アルファの近くの土台は浸食してなくなっていた. 半袖,海に落ちる.

第60話「青い服」. 青い服の制服で配達中のココネさんをマルコさんが脅かす. うなぎ屋での会話,「ココネさんさぁ,夏休みとるでしょ?」 夏,5年半経過.

第62話「颱風」. カフェ,崩壊.

第65話「岸」. 出稼ぎに出るアルファさん,タカヒロにスクーターをあずける. タカヒロの身長はアルファさんに近くなっていて,座高は同じ.

第8巻の第66話「柿」. 「鎌倉には二ヶ月いた」「台風後の工事中」, かながわの国の首都茅ヶ崎では,木の葉が舞う. 秋.

第68話「飛行機」. 厚木空港で,プロペラ機に乗るナイ登場. 作中,唯一の男性ロボット.

第71話「谷の道」. 16号通りから富士山のほうへ入ったところ, かつての道の記憶に添って,街路灯の木が生えている. このころは知る人ぞ知るが,どこにもかしこにも生えているわけではなかった.

第72話「ササゲ」. タカヒロとマッキ,スクーターで砂浜まで来るが,泳ぎはしない. おそらく夏,6年半経過.

第73話「チョコレートケーキ」. 頂の欠けた富士に笠雲.

第75話「野火」. むさしのの国,日野の台地では, 皆半袖で,すすき野原の野火を見物.

第76話「栗」. 旅に出て1年くらい. 巨大な栗は,秋の名物か.

第78話「むらさきの瞳」. タカヒロがスタンドを手伝っている. 背がアルファより高くのびた. また,声変わりした. 変声期だったとすれば, 小学校高学年から中学校くらいの年齢ということになる. 作中ではもう少し上の年齢,高校生くらいの歳に思えるのだが....

第81話「一年空間」. おじさんによると,留守の間,ココネさんが4回来ていた. タカヒロがエンジンものの仕事がしたいと言い出しているらしい.

第82話「クロマツ通り」,第83話「青い音」. 先生がココネさんに A7M1 アルファさんのことなど語る.

第85話「かえる」. 雨が続き,蚊が出る. そして「ぱっと夏になる」. 7年半経過.

第86話「おつかれのイエー」. 「氷」によしず,夏だ.

第87話「入江の者たち」. アヤセ,マッキに会う. 真月「じゅういち〜」. 満年齢で11歳なら,この年,12歳かもしれない. マッキは,およそ5年前(第24話)に初登場. 九九はとっくに覚えたという頃の夏で, 6歳か7歳,小学校低学年相当だったことになる. アヤセによると,ミサゴはロボットの人より何十年か古いという. どういった素性のものなのか.

第88話「ミナミトビカマス」. マッキがカマスと相性がよいことが判明する. なお,連載終了後の特別書き下ろし「峠」では, 女の子を運ぶ巨大カマスが登場する.

第10巻の第90話「冬の中」. 冬だが,木の葉を集めているので, 上述の推測では秋としていることも多い絵. 8年経過. タカヒロは車を運転していて, 「仕事場の先輩」という表現から,働いていることがわかる. ナイが飛行機で通るのでアルファが誘った.

第91話「冬のおわり」. アルファさんが初めて見る雪の原.

第92話「マルコ茶」. マルコさん,アトリエマルコを離れ,文具・画材店で働いているらしい. 正体を隠してカフェ アルファ(スタンド店?)にやってくる. マルコさんがアルファさんのことを知ってから何年もたっている.

第93話「人の花」. 辻の茶で,ココネさんがシバちゃんに, レコード(!) の 「A-2 (M1-M4)」 から録音したカセットテープを渡す. カセットも今や絶滅危惧種かもしれない. ものの感じ方をロボットの人に感じられるようにするのはさぞ大変なことだったろう. だが,そうしないと「人の子」として成立し得ない.

第97話「目にしみる黄」. 巨大ひまわりの花. 夏,8年半経過.

第98話「飛ぶ者」. アヤセ,マッキをカマス使いとして誘う. カマスの子登場.

第99話「地表」. アヤセ,カフェ アルファに顔を出す. 第20話北の大崩(ターポン)以来だから, 約6年半ぶりの再会になる. 両者の記憶力,なかなかのもの. アヤセが子供の頃,このあたりにはあと3軒ほどあって, 不気味スポットだったそうだ.

第101話「開店の二杯」. カフェ アルファ,新装開店. マルコとココネが初めての客になる.

第103話「崖の水」. 服装からして,冬,9年経過. 三浦にも「水神さま」キノコ風が登場.

第104話「渡り」. ラジオで,ターポンがここ6年ほど通っているが, 今日から6年間は南半球に行ってしまうと伝えている. 北の大崩からだと約7年になるのだが,どこかで計算を間違えたか. A7M1 アルファー室長は,6年間,下の島(日本)を見てきたわけだ.

第106話「道と待ちと住人」. アヤセは旅の空. 「街灯の木」,ビルのような白い四角いもの, そして,白いキノコの人が生え始めている.

第108話「しずく」. 店のドアと窓を外してしまう. 夏,9年半経過.

第109話「潮端の子」. 蝉の鳴く夏,突堤,アルファとタカヒロ. スクーターのとき以来だから,3年以上たっているか. 「もっと前だっけ」が正しい. タカヒロ,西の方の国に研修を受けに出て行くと伝える.

第110話「ふたりの船」. マッキとタカヒロ,砂浜にて. マッキ「13歳だもん」. 第87話のとき11歳,その2年後の夏.

第11巻巻末「たまに見るきみたち」. コーヒー豆の「あい」のひと, 「3年に一度くらい来る...彼女は...」と思っている. 「ヨコハマ買い出し」は3年に1度らしい.

第12巻の第112話「武蔵野原」. ココネさんとシバちゃん,ススキの海でお茶.

第114話「はこにわ」. 「『エンジンの都』浜松」から,タカヒロがナイの飛行機の後席で通過. 一同正装.

第115話「初日の出」. 冬,10年経過. マッキと出会い,「なんかやりたい」というので, 店で働く...お金は出ないので遊ぶのはどうかと言う.

第118話「町で」. 「あい」のあんちゃんのところで豆を買う,ヨコハマ. あんちゃんというよりおっさんの絵になってきている. 丸子マルコさん,ブリッコ営業中.

第120話「声」. きぬがさから北の町へ. ヨコスカは海の下,街灯が光る. 半袖,夏頃.

第13巻の第121話「50km,6時」. 今年もカフェ・アルファは壁ぶち抜きのオープンカフェ. 夏,10年半経過. シバちゃん,ココネさん,辻の茶で語る.

第122話「スイカの日」. スタンドでおじさんと語る. マッキとアルファさん以外「10キロ四方はジジババばっか」. アルファさんのところが波にさらわれたら, ここで店をやればいい,と.

第126話「おねえさん」. カフェは大工さんが入った. ココネさんが来るが,「ウェートレス」マッキはスクータで帰る.

第127話「滴」. 流星雨.しし座流星群なら11月中〜下旬. 11年経過.

ここから第14巻. 明らかに,物語を終了させるための巻である. 第13巻までは,作中の時間経過は季節の移り変わりで各巻1年程度. しかし,第14巻では,各話数年以上の単位で流れていく.

第131話「air」. マッキがムサシノ運送の制服(冬服?)でカフェ・アルファにやってくる. マッキの様子では,女の子から若い女性へと, だいぶ時間が経過したように見える. 第13巻までは,季節が順に移っていったが, この巻では年単位で流れていくようだ.

第132話「見て,歩き,よろこぶ者」. おじさんのガソリンスタンドはついに無人式になって, 畑仕事に精を出しているらしい. 先生が女子高生のときに作った表題のペンダントをアルファさんに贈る. 「未来へ連れていって」.

第133話「海の衆」. 砂浜にて,アルファ,マッキ,ココネ,マルコ. 11年半経過か,11年半プラス数年経過か.

第134話「ラジオ」. ひまわりの咲く夏. アルファ室長の乗るターポン,「もう何度目の北航路になるだろう」. ターポンの周期が6年ほど,9年経過頃に南に移ったから,6年経って, 15年経過か. あるいは,そのあと,27年経過頃...では時間が経ちすぎだろう. ほうきらしきものを持っているのは,おばちゃんが亡くなったという暗示か.

第135話「CAFE ALPHA」. 第30話「カフェ アルファ」のお客さんだろう. 道の劣化が進む. 「十なん年ぶり」とは,それから 12〜13 年か, 途中で来ているなら見当が付かない.

第136話「鷹津ココネ」. ココネさんとシバちゃん,お昼時. マッキがもう一人前と噂,なじんでいるようだ. ムサシノ運送で何年か経っているのだろう. シバちゃんは管理部に異動. 「私たちさあ,長いよねー....」「十....」, おおざっぱに,15年程度? 第7話でココネさんが既に働いているが, 当時は,まだ何年も経ってはいなかったのだろう.

第137話「みんなのふね」. 冬,マッキから手紙が届く. 曰く, ムサシノ運送に5年間つとめ, 浜松のタカヒロのところにいるが, タカヒロは「妹」といっている. ということは,第0話から16年以上経過. 冬至の日,タカヒロがでっち上げた飛行機で, タカヒロとマッキが社を通過.

第138話「目覚める人」. マッキが娘のサエちゃん「サエッタ」をつれてくる. 娘をサルと称す. ミサゴに遭遇. マッキがミサゴに遭遇したのは 7〜8 歳. おそらく,サエちゃんも同じくらいの年齢になっている. 生まれたのは第137話の何年かあとだろうから, 第137話から約 10 年後くらいか. とすると,第0話から少なくとも26年以上経過している. マージンの取り方次第では30年以上経過しているだろう.

ちなみに,マッキ社のサエッタはイタリアの戦闘機, Macchi M.C.200 Saetta FIGHTER だそうだ. サエッタとはイタリア語で弓矢とか雷.

第139話「夕凪通信」. タカヒロたちから手紙が来ると,サエちゃんはサル度アップしているらしい. また何年か経ったのだろう. およそ30年といったところか.

第140話 最終回「ヨコハマ買い出し紀行」. 先生の病院は閉鎖されたようだ. コーヒー豆の「あい」アンチャンは「じいさん」だ. マルコが居座り中. ヨコハマも人はまばらになってしまっている. 道中には,街灯の木や白い人型キノコがふつうに見られるようになった. 地面が覚えている「人の記憶」. ココネはカフェ・アルファにいる. まだ陥没はしていないようだ. 第139話から何年経ったのだろう, 5年,10年,20年,あるいはそれ以上. 文化の記憶はロボットの人たちに引き継がれつつある.

アフタヌーン 2006年7月号,特別書き下ろし「峠」. 箱根,話に聞く東のどんづまりの店に行こうとしている1人の女の子. 巨大なカマスを翼に,山を下りていく. この子はサエか,子孫か. 店はカフェ・アルファかスタンド店か. ヨコハマ買い出し紀行の遠い未来の外伝であることはたしかだろう.



(2006.06.17 librarian)