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MakisimaDiary20090722 - *皆既ではないが埼玉の日食

目次

皆既ではないが埼玉の日食


2009.07.22 - 10:42 (JST)

2009.07.22 - 10:54 (JST)

2009.07.22 - 11:00 (JST) 今回見えた(撮影できた)中では最大の食.

2009.07.22 - 11:42 (JST)

2009.07.22 - 11:58 (JST) .ピンホール投影(木漏れ日式)

2009.07.22 - 12:24 (JST)

概要

トカラ列島などで皆既日食.埼玉は東京都ほぼ同じと見なして,食分0.75程度.

(東京) 欠け始め 9:55.6.食の最大 11:13.0,食分 0.749.食の終わり 12:30.4 (「天文年鑑2009」)

埼玉県北本市は曇り.時折,薄雲を通して食が見えた.

場所は埼玉県北本市北本のアパート2階階段踊り場.

機材

ガス眼鏡
ガス溶接用の5番の遮光.ゴーグルタイプ
ピンホールの暗箱(使用後)とガス眼鏡(遮光度5)

溶接用ハンドシールド
遮光面.アーク溶接用の遮光ガラスは10番,ドイツのDIN規格(10 A1 DIN)で紫外線(UV)と赤外線(IR)を共にカットするもの(700円).ちなみに,200円の安い遮光ガラスはUVカットのみ,JISは800円だそうである.
溶接面(遮光度10,UV・IRカット)

溶接用ヘルメット
アーク溶接用の遮光ガラスは11番と思われる.規格は同じ.

カメラ
Canon EOS Kiss Digital N.付属ズームレンズ EFS 18-55mm 1:3.5-5.6 II USM.マクロレンズ EF-S 60mm 1:2.8 USM.

双眼鏡
PENTAX 8x42 DCF.三脚アダプター.三脚.投影用.仮に減光フィルタをつけても,目で覗く勇気はない.

ピンホール投影機(単穴)
段ボールで自作.眼視用.ピンホールはパスネットカード(プリペイド磁気乗車券)の金額穴,および,ファイル用パンチの穴.白紙をスクリーンとする.結局コントラスト不足で未使用.内面を黒に塗装して観察する部分を広い暗室にすべきだったかもしれない.
ピンホールの暗箱(未使用,曇りで使えず)

ピンホール投影機(文字列)
段ボールで自作.A4大の紙に「A SOLAR ECLIPSE 2009.7.22 SAITAMA, JAPAN by MAKISIMA」と印刷し,羅紗紙に重ねて画鋲と千枚通しで文字に沿って穴を開けたもの.千枚通しは「ピンホール」にならず,画鋲の穴はピンホールとして機能した.磁気プリペイドカードの穴を使えというアドバイスは当を得ているようだ.カメラレンズ用の穴付き.底面に白紙を数枚敷き詰めてスクリーンとした.内面を黒色塗装し,スクリーンの角度や箱の高さを調整すべきだった.
ピンホールで文字を描く暗箱(使用時はA4の紙は外した)

鏡面はほとんど隠し,ピンホール大の鏡面を残したもの.結局未使用.

電波時計
ソーラー電波腕時計.蓄電池切れに注意すべきだった.

太陽を視る場合,溶接用の遮光ガラスはUVだけでなくIR(赤外線)もカットするものを使用すること.赤外線による目の火傷は,痛みを感じないので危険とのこと.太陽観測では遮光度が14番程度必要とされているようである.そんなに遮光度の高いものは普通使わないので組み合わせるが, 2枚を組み合わせる計算は,2枚の遮光度を足して1引く.例えば,上述のガス眼鏡の5番とハンドシールドの10番を組み合わせると,5 + 10 - 1 = 14 となる.複数の遮光度の遮光ガラスを用意しておけば,食の状態に合わせて明るさを替えていけるという利点がある.ただし,今回使用したガス眼鏡がIRもカットするものかどうかは不明なので,少々危険ではある.もっとも,遮光ガラス越しに長時間見続ける気は全くなく,ピンホールの影を主として見るつもりであった. なぜ溶接用の機材が手元にあるかは,MakisimaDiary20061116 あたりを参照. 一般的には天文用の日食眼鏡を使うのが無難.

写真は手持ちの遮光面越しに手持ちで写している. レンズはおおむねマクロレンズのほうで,ISO感度1600,絞り開放,モニタで見ながらシャッター速度を試行錯誤している. APS-C サイズ CMOS センサーに 60 mm 程度のレンズでは,角度にして 0.5度程度の太陽はごま粒のように小さく写る. 上の写真は画像処理ソフトで大幅にトリミングして太陽だけを取り出してある.

フィールドノート

朝,雨が降っていて,その後も曇っていたのでテレビの特番を視ていた. 10:30頃,日差しを感じて用具を運び出す.

10:53 少し見える.

11:04 三日月に近い. fig. 11:04

11:07 同. fig. 11:07

11:13 東京の食の最大 11:13.0,食分 0.749.埼玉もほぼ同様と思われる.雲の向こう,ガスグラスぐらいでちょうどよい.

11:17 ここまでメモの時刻は携帯電話による.電波時計より25秒遅れ.

11:20 雲で全く見えず.

11:22 全く見えず.

11:27 全く見えず.

11:33 ガスグラスでおぼろげに位置がわかる.

11:37 太ってきた.ガスグラス.

11:40 遮光面(ハンドシールド),遮光面越しにカメラ撮影.ピンホール投影機,カメラ撮影に挑む.

11:38-45 薄雲の向こうに見える.遮光面(ハンドシールド)で欠けているのが見える.カメラで面越しに撮影

11:54 ガスグラス.ピンホール fig. 11:54

12:01 ちらりとガスグラス fig. 12:01

12:09 曇り.見えずが続く.

12:12 ガスグラスで一瞬 fig. 12:12

12:23 欠けが小 fig. 12:23

12:26 遮光面.ほとんど食は判別できない. fig. 12:26

12:30 東京の食終了時刻.雲で見えず.埼玉でも観測終わり.

なお,時刻が抜けているところで撮影等を行なっている.

参考資料


(2009.07.22 librarian)