夕方〜夜,谷中のあたりを歩いたら, なにやら小さなお皿のようなもので火をたいている光景が何カ所かで見受けられた. 赤い火がゆらゆらしているのが目に飛び込んでくるので,一瞬,花火かと思ったがそうではない.
お盆の迎え火である.
昼間,車が大渋滞になっていたので何かあるのだろうと思っていたが, お盆ということだったのかもしれない. 谷中の高台になっているところは大部分がお寺とお墓で占められている. 上野の寛永寺や山手線の鶯谷から日暮里の崖上に見える谷中霊園が代表的.
お盆というとペルセウス座流星群の頃,夏休みの8月半ばと思い込んでいたが, もとは「七月一三日〜一五日」で,そのまま新暦にすると,今日が盆の入り. (古くからの)東京では新暦7月13日をお盆とするという. 8月のは月遅れのお盆. 一般にはこれをお盆といっていると思う. 旧暦の7月13日は,2007年(平成19年)の場合は8月25日である ( 日付は,海上保安庁海洋情報部 ( http://www1.kaiho.mlit.go.jp/ ) のサイトより http://www1.kaiho.mlit.go.jp/KOHO/reki/9reki/k2007.htm )
迎え火などというものははじめて見た. 少なくとも記憶にはない.
おがら(麻幹・苧殻)という皮をはぎ取った麻の茎を燃やすらしい. 迎え火を見る前,道端で金属の皿(ボール)に入った細長いものを囲んでいるおばさんたちがいたが, あれがおがらというものであろう.
送り火は7月15日か16日. また見かけることがあるだろうか.
(2007.07.13 librarian)