2003年から2008年を横軸に,COD(化学的酸素要求量)や糞便性大腸菌群数のデータをグラフにしてみる. 「水浴場/水質調査データの公開」( http://www2.env.go.jp/water/mizu-site/mizu/suiyoku/suiyoku_top.asp )で生成したもの.
いずれも, 縦軸が [個/100mL] のグラフが糞便性大腸菌群数, 縦軸が [mg/L] のグラフが COD.
大腸菌は不検出なら水質AAレベル,100個以下なら水質Aレベル. COD は 0.5 [mg/L] 以下で水質が「極めて良好」, 2 [mg/L] 以下で水質AAおよびAレベル,5 [mg/L] 以下で水質Bレベル. 化学的酸素要求量 COD というのは簡単に言えば汚れの少なさを表していて, 有機物(汚れ)を酸素何グラムで処理(酸化≒燃焼)できるかに相当する. 水浴場水質判定基準について詳しくは http://www2.env.go.jp/water/mizu-site/suiyoku2006/info/index.html など環境省のサイトを参照のこと.
プロットに選んだ場所は(伊豆以外は)大きな意味はなく, 快水浴場百選,名前が有名,人出が多いなど,適当. むしろ,どこがよいか有名かを知らないからこういう比較をしてみている.
伊豆の候補地(静岡県で値がよくない場所を除外,縦軸スケール変更),
伊豆の東海岸は極めて良好な水質を保ってきたが,2006年頃から悪化の傾向にある.
もっとも,それでも太平洋側の県では良い水質で COD が 2 [mg/L] を超えて水質Bになることは少ない.
2009年はどうなっているだろうか.
伊豆西海岸の
茨城県で値がよくない場所を除外(縦軸スケール変更) すると,
プロットの場所は快水浴場百選(波崎,大洗サンビーチ,水木,川原子,伊師浜)を中心に適当に選んでみた. 茨城県の海水浴場のCODはいつでもどこでも 2 [mg/L] (弱)でほぼ同じ.阿字ヶ浦や大洗の大腸菌数がやや気になる.
千葉県で値がよくない場所を除外(縦軸スケール変更) すると,
千葉県では快水浴場百選(守谷,和田浦)や有名そうなところ,波が穏やかなところ,水質が比較的良さそうな場所を適当に選んでいるが,有名なところは大腸菌数が多い傾向がある.
神奈川県で値がよくない場所を除外(縦軸スケール変更) すると,
神奈川県は日帰りで十分と感じるので,他県との比較用に有名なところを中心に選んでみた.やはり COD が高めであるが,大腸菌数は全般にかなり低い.生活排水の処理設備が整っているということか? 神奈川には快水浴場百選はない.
新潟県で値がよくない場所を除外(縦軸スケール変更) すると,
日本海側の新潟県はほとんど未知の領域.全般に水質は良好で,市街地を避ければどこもきれいそうである.快水浴場百選には番神・西番神,瀬波,二ツ亀(佐渡島)が選出. 新幹線を使えば埼玉から時間はかからないが,交通費が高くなる.